朝のテレビ番組で、ナフサ不足に関連する話題として「ライスインキ」が紹介されていました。
このところ連日のようにニュースに登場するナフサは石油化学製品の原料で、私たちの身近な製品にも広く使われています。印刷インキなどにも使われているため、当社の事業にも大いに関わりがあります。実際、印刷会社さんからも「価格上昇はやむを得ないとしても、インクが手に入らなくなるかもしれない」という話を聞いていました。
そんな現実を目の当たりにしている中で聞いた「ライスインキ」とは。
食用に適さない古米や米ぬか由来の原料を活用した植物由来のインキです。石油資源への依存を減らしながら、環境負荷の低減にもつながる取り組みとして注目されています。
このライスインキ、ナフサ不足で急に出てきたものではなく、2009年にはすでに実用化されていたそうです。
*環境ラベル等データベース
印刷会社ではない当社ですが、社史や年史、記念誌などの制作を手がける立場として、こうした動向は決して他人事ではありません。
年史や社史は、企画から取材、原稿整理、編集、デザインを経て印刷・製本に至るまで、1年以上かけて制作することも珍しくありません。実際に当社でも、1年後、2年後の発行を見据えた案件が進行しています。
だからこそ気になるのが、「今後の印刷事情」です。
紙価格の高騰はここ数年続いていますが、今後はインキや資材の変化も進むかもしれません。環境配慮型の素材が普及すれば、企業の周年事業や記念誌制作においても、「何を伝えるか」だけでなく、「どのような素材で残すか」が選択肢の一つになるのでしょう。
一方で、どれほど技術や素材が変わっても、企業の歴史や想いを記録し、次世代へ伝えるという社史・年史の役割は変わりません。
むしろ環境や社会が大きく変化する時代だからこそ、その時代背景も含めて記録しておく価値が高まっているように感じます。
ライスインキのニュースを見ながら、「印刷の未来は変わっていく。でも、伝えるべき歴史の価値は変わらない」ということを改めて考えた朝でした。

