二人の議員から学んだ情報アクセシビリティの価値

 

先日、あるイベントで出会った市議会議員の方からニュースレターをいただきました。
紙面の右下には、音声コード「ユニボイス」。視覚障がいのある方でも音声で情報を受け取れる、情報アクセシビリティのための工夫です。

議員という立場上、幅広い人へ情報を届けたいという姿勢が伝わってきて、思わずうれしくなりました。

 

実は以前、別の議員さんから「音声コードについて教えてほしい」と相談を受けたことがあります。興味を持ってくださったのだと思い、仕組みや導入例を丁寧にご説明しました。

ところが、「でも僕の支持者には視覚障がいの人はいないから、僕は付けない」とおっしゃったのです。

 

その言葉を聞いたとき、私は「もったいないな」と感じました。

 

音声コードは「特定の誰か」のためだけではなく、「誰にでも情報を伝える」ための工夫です。

いまの支援者に視覚障がいの方がいないとしても将来どうなるかは分かりませんし、支援者の家族やシニア層、読み書き障がいの方、あるいは潜在的な有権者。多様な人に届く可能性があります。

 

広報物や会社案内、ニュースレターは、「読まれて初めて価値が生まれる」もの。誰に届くかを “選ぶ” のではなく、「届きうる人を少し広げておく」。
音声コードが付いていることは、単なる「優しい配慮」ではないと思います。

それは、「見えている人にも見えていない人にも、同じように情報を届ける努力をしています」という、強いメッセージではないでしょうか。

 

今回、ユニボイス入りのニュースレターを受け取ったことで、改めてそのことを実感しました。

情報が必要な人に、きちんと届く社会へ。

小さな一歩ですが、こうした積み重ねが多様性を認め、誰もが暮らしやすい地域につながるはずです。

 

中小企業の広報物でも同じことが言えるのではないでしょうか。

「今の読者」だけでなく、「未来の読者」を想定してデザインする——それが企業価値を高め、信頼される情報発信につながると感じています。