3月11日。
今年もこの日がやってきました。
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向かいの国立新美術館では半旗が掲げられています
平成を振り返る時、この日のことが頭をよぎる人も多いのではないでしょうか。私も忘れることができません。小学生だった子どもが待つ家まで歩いて帰った日のことを。ご家族、知人を亡くされた方、未だに生まれ故郷に帰れずにいる方とは比ぶべくもありませんが。
あの日、六本木から渋谷に向かう青山通りは、私と同じように家路を辿る方でいっぱいでした。足元もさまざまで、歩くのが辛そうな方も少なくありません。靴ずれをおこしたとしても、後から後から続く人の波に押され、立ち止まることもままならない状態でした。東京では車が動いていましたが、歩道の混雑を避けて車道を歩く人も多く、車も思うように動けずにいました。渋谷警察署のところからの歩道橋では、狭さゆえに混雑を極め歩くスピードは更に遅くなりました。どうしようもない状況の中で気ばかりが焦っていたことが、今でも昨日のことのように思い出されます。
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▲2019年3月現在、様変わりした歩道橋。
あれから8年。あの日通った歩道橋は渋谷地区の再開発の中で大きく様変わりしています。大きな災害が起きた時には一斉帰宅をしないなど対応の基準も変わっているようですが、あの日のような人の波は二度と起きないのでしょうか。この街は、その人の群れに耐えられるのでしょうか。
2020年、そしてその先の未来に向けて新しい姿に変化していく街を見ながら、8年前のあの日を改めて記録しておきたいと思います。
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