先日、あるイベント情報を調べていてWeb上のPDFチラシを見つけました。ところが開催日が「○月○日」としか書かれておらず、何年の情報なのかわかりません。
確かに印刷物として配布するだけであれば、受け取った人は「今度の○月○日だな」と理解できるでしょう。
でも今は多くの印刷物がWebにも掲載されます。自治体や企業のサイト、SNS、PDFアーカイブなどに保存され、数年後でも検索結果に表示されることがあります。
そのとき困るのが、「年」が記載されていない印刷物です。
例えば、「5月10日開催」とだけ書かれたイベントチラシ。これがWeb上に残っていると、2026年の情報なのか、2024年の情報なのか判断できません。検索してたどり着いた人は、これから開催されるイベントだと思ってしまうかもしれません。
これはイベントだけの話ではありません。募集案内やキャンペーン告知、セミナー案内なども同様です。PDFで掲載されているパンフレットも、月日だけでは情報の鮮度が分からず、利用者に誤解を与える可能性があります。
デザインの観点から見ると、「年」を省略したほうが紙面はすっきり見えるかもしれません。しかし、情報デザインの役割は見た目を整えることだけではありません。受け手が正しく理解できる情報を届けることも重要な仕事です。
特に最近は印刷物とWebの境界が曖昧になっています。紙で配布する予定だったものがPDFとして公開されたり、SNSで画像が拡散されたりすることも珍しくありません。
だからこそ、「2026年5月8日」のように年を含めて表記することをおすすめします。わずか数文字を加えるだけで、情報の正確性と信頼性は大きく向上します。
チラシやパンフレットを制作するときは、「この資料が数年後に見られても内容が理解できるだろうか?」という視点で確認してみてください。小さな配慮ですが、利用者にとってはとても親切な情報設計になります。

