当社で発行しているニュースレターに、視覚に障がいのある方にも情報が届くよう、音声コード「ユニボイス(Uni-Voice)」を掲載しています。スマートフォンの専用アプリで読み取ることで、紙面の内容を音声で聞ける仕組みです。
印刷会社の指定に従い、Illustratorで作成したデータをPDFに変換して入稿。しかし、納品された印刷物の音声コードをアプリで読み取ってみたところ——コードが読み取れないという事態が起きました。
原因を探るため、元のIllustratorデータとPDF化したデータを拡大して比較すると、PDFの方のコードがわずかにぼやけて見えることが判明。おそらく、PDF化の過程で解像度が落ち、コードの精度が下がったと考えられます。

印刷会社に相談したところ、「元のIllustratorデータで再入稿すれば刷り直します」とのことで、再印刷を依頼。無事、読み取れる印刷物が納品されました。
今回は自社の印刷物だったため問題にはなりませんでしたが、クライアント案件で同じことが起きていたら、納期遅れや信用問題にもつながりかねません。
音声コードは「見た目が正しく印刷されている」だけでは不十分で、実際に読み取れるかどうかの確認が欠かせません。
PDF入稿が一般的な中、ユニボイスのような精密なコードを扱う場合には、入稿形式に特に注意が必要です。
ユニバーサルデザインに配慮した印刷物を制作する際には、こうした技術面の確認も含めた丁寧な対応が求められます。
当社では、ユニボイス対応の印刷物制作も承っております。お気軽にご相談ください。