「切り欠き」で定形外? 音声コードを利用しやすく

 

グラフィックメイトでは、印刷物などのメディアをユニバーサルデザインでご提案しています。メディアのユニバーサルデザインとは、さまざまな情報が誰にでも見やすく伝わりやすくするための配慮方法です。

 

当社の今年の年賀状は、音声コード入りの大判はがきにしました。

大判はがきは 長辺が235mm、短編が120mmで長三封筒と同じサイズです。

 

大判はがきと長三封筒と並べてサイズを表しています。
▲大判はがき。通常の郵便はがきより大きく、長三封筒と同じサイズ。

 

長三封筒は定形サイズなので、25g以内なら84円、50g以内なら94円で送れます(2023年1月現在)。そして定形サイズなら「年賀郵便」として、12月20日くらいに投函したとしてもきちんと年明けに届けてくれます。

という前提で大判はがきを「料金別納」で作成しA郵便局に持ち込んだところ、「定形外なので120円。年賀郵便扱いにならないから今投函すると年内(2022年中)の配達になる」と言われました。

理由は「切り欠きがあるから」。

 

切り欠きとは音声コードを入れるときに必要な加工です。見えにくい方が手で触ってコードの位置がわかるように、印刷物の隅に半円の切り込みを入れるのです。

音声コードが入っているのが片面なら切り欠きを1つ。両面なら2つ。他にもいくつかルールはありますが、それに則って切り欠きを入れます。

 

切り欠きのサンプルです。2つ入れた場合の例。
▲音声コードの位置がわかるよう切り欠きを入れます。写真は2つ入れた場合の例。

 

切り欠き加工をしても、235mm×120mmのサイズからはみ出す訳ではありません。でも「長方形ではない」というのがA郵便局の窓口の見解。

釈然としないけれど、とにかく「今投函すると年内(2022年中)の配達」では困るので、一旦持ち帰りました。

そして日本郵便株式会社の「問い合わせ先」に電話して尋ねました。「大判はがきに切り欠き加工した場合の料金は?」とシンプルに。

すると「基本的に定形なので84円です。念のためお近くの郵便局に持ち込んで確認を」というお返事。そこで「A郵便局で定形外と言われた」と伝えたら「確認します」のあと「局や局員によります」という回答に変わりました。

え?え? 重さやサイズでなく局や局員によって郵便料金が異なる⁈

ますます釈然としないまま翌日、通勤途中のB郵便局に持ち込むと、こちらでは何を言われるでもなく定形として受け付けてくださり、当然のように「年賀郵便」になりました。

 

今回は部数がまとまっていたので「料金別納」で郵便局の窓口で料金を支払いました。少部数でポスト投函するときは切手を貼るわけですが、その場合はいくらの切手を貼ればいいのでしょう?

A郵便局の120円? B郵便局の84円? それによって配達日も変わってしまうんです!

 

その後、A郵便局から改めて「長方形ではないので定形外になる。シシャ(支社?)にも確認した。これが公式見解です」という連絡が。

一方、SNSでは「日本郵便本社では許可してます」という情報をいただきました。

いったいどちらが正しいのか。正否はもちろんのこと、音声コードの利用を推進するためにもぜひ定形サイズとしていただきたい。

 

今回の件については引き続き調べていきたいと思います。

情報、アドバイスをお待ちしています。