冊子の綴じ方

東京港区のデザイン会社 グラフィックメイトの大里早苗です。
ある広報誌を見ていて気になったことがありました。すべての本文が横書きなのに「右綴じ」なのです。
「右綴じ」とは表紙の右側を綴じて、左から右へとページをめくる綴じ方です。小説や雑誌など、本文が縦書きの場合にはこの綴じ方が多いです。
一方、横書きの文章が中心となる専門書や図録などは、表紙の左側を綴じて右から左へとめくる「左綴じ」のことが多いです。

 

 

長く続いている広報誌などは、発刊当初の綴じ方を踏襲しているためか「右綴じ」のことが多くなっています。
今回見ていた広報誌も「右綴じ」でしたが、本文はすべて横書き。見開きで完結しているコーナーはさほど違和感はありませんが、3ページ、4ページと続くコーナーだと、右端から読んでいくかと思いきや左端から読むことになっていたりして、読者としては「読みにくいな」と感じました。

最近はWordなどのソフトで横書きで原稿を書く方も多く、表やグラフを挿入するなど、レイアウトをイメージした原稿をいただくことが多くなっています。表やグラフ、コラムなどが本文より多くても、本文が縦書きなら右綴じで良いのですが、本文自体が横書きだと左綴じのほうが読みやすいと思います。
もちろん広報誌ではいろいろなコーナーがありますから、縦書きのほうが良いページ、横書きの方がふさわしいページ、というのがあるでしょう。冊子全体で横書き、縦書きの割合がどうなっているか、ということも綴じ方を考えるひとつの判断材料です。

発刊以来、同じ綴じ方なら、一度本文と綴じ方を検討してみてはいかがでしょうか。「伝統だから綴じ方はそのままに」ということであれば、本文の書き方、つまり「横書き」「縦書き」を見直してみると良いでしょう。「読みやすくなった!」という反響があるかもしれませんよ!
広報誌リニューアルの際はぜひグラフィックメイトへご相談ください。